三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2022年10月2日放送

大台町にある空き家や空き店舗を新しくして、楽しい利活用をデザインする「AWAプロジェクト」は大台町に暮らす木工職人や民泊経営者、建築士など、個性豊かな5名のメンバーが集まって活動!
2020年には、平成25年まで利用されてきた郵便局の局舎を利用したレンタルスペースの立ち上げに向けたリノベーションの様子を取材しご紹介しました!
当時はまだ作業中でオープン前であったが、その後「AWAらぼ」の名でオープン。
チームはその後法人化し、現在、町から空き家バンクの管理等、移住促進に関わる業務も請け負っています!
そんな中、大台町への移住を考える人の為の新たな試みとして、空き家を活用した「お試し住宅」のリノベーションに着手し、貸し出しをスタートしました!

こちらは大台町の熊野古道伊勢路(くまのこどう・いせじ)。
紀伊山地の霊場へとつながる『祈りの道』です。
歴史ある街道ですが、いまや空き家が目立ち、大台町全体でみると、600軒以上の空き家があると言われています。

 

今回は、その空き家を地域の財産ととらえ、利活用に取り組むゲンキさんをご紹介します。
2020年2月にもご紹介した、『AWA(あわ)プロジェクト』のみなさん。
昭和38年から平成25年まで使われていた郵便局舎の建物を5人のプロジェクトメンバーでリノベーション。
フリーレンタルスペース、コワーキングスペースへと改装する様子をご紹介しました。

 

元郵便局を改装して作られた『AWAらぼ』。
前回は準備中でしたが、今は看板なども立てられています。

 

すごい!
綺麗にリノベーションされています!
ちゃんと郵便局の面影も残っていますね。

 

『AWAプロジェクト』のメンバーのみなさん。
2年前と変わらず、活動を続けてきました。

 

こちらはレンタルスペース。
一人用のレンタルデスクや、会議・イベント・作品展等に使用できる多目的スペースがあり、使い方はほぼ自由です!

 

テーブルは宮川の森林組合で使っていたものが不要となったため、もらってきました。
スクリーンもあり、プレゼンテーションなども行えるようになっています。

 

入り口にあるのは『RECYCLE SHOCK』
空き家の家財整理等で集まったものを展示してリサイクル。
利用者は自身で価格を決めて協力金を支払う形で、協力金は空き家対策費として活用されます。

 

メンバーの稲葉直也さんは、古材を用いた日用品やオブジェ等の造形制作を通して、古い物の利用価値について様々な角度から提案しています。
この照明器具も、廃品となっていた餅つき機を利用してランプシェードにしました。

 

更に奥にはレンタルオフィスが。
こちらは月極制で、現在1室入居可能だそうです。
窓もあり、静かでとても良い環境なので、作業が進むこと間違いなしです。

 

谷藤重美さんに、現在の『AWAプロジェクト』についてお聞きしました。

「大台町にある空き家は、自分たちにとっては大切な資源、そのコンセプトは変わってないです。
ただ、やる仕事の範囲は広がって来ました。
一番大きく変わったのは2021年に法人化して、大台町から委託を受け、大台町空き家・移住相談窓口『AWAサポートデスク』を開設したことです。
空き家の管理や移住相談等の業務を請け負っています。
最初は任意で集まってメンバーでやっていましたが、一般社団法人化することで、外に対してもきっちりした企業というか、そういう内容で提案できますから、信頼も変わって来ると思います。

 

移住者の相談窓口業務を主に担当するのは、メンバーの佐々木さんです。

「実際に移住したいとなった場合は、まず『AWAサポートデスク』というサイトがあるので、それを見てもらうと良いと思います。
今町内でお貸しできる、もしくは販売できる空き家情報の一覧があるので、そちらをご覧いただきます。
さらに金額や地域、広さなどの具体的な質問があれば、メールや電話で相談していただき、より詳しくお話を聞きたい人は直接こちらに来ていただきます。
結構気にされるのが場所柄ですね。
近くに病院やスーパーなどがあるのか、など説明しながら、間取り図を見てもらって。
それらを元に物件を案内して、所有者さんや不動産屋さんとの間を繋ぐところまでが私どもの業務となっています。
特に遠方から来られる方は、最初から家を購入ということはなかなか勇気がいるので、まずは賃貸を探したいと言われることが多いです。
しかし、そういった物件はまったくといっていいほどないので、賃貸物件を増やしていくかっていうのが、今の一番大きなミッションです」

と、佐々木さん。

 

そんな課題をクリアしようと、『AWAプロジェクト』が町内の空き家を利用し、準備したのが、こちらの住宅。
期間を決め、試験的に大台町で暮らすことができる、『お試し住宅』です。
『AWAプロジェクト』メンバーが中心となり町内の空き家をリノベーション。
大台町への移住を考えている人に期間を決めて貸し出し、生活をしながらゆっくりと移住を検討してもらうことが目的です。

 

『お試し住宅』には、エアコンや冷蔵庫、ポットや炊飯器などの生活用品が備え付けられているので、移住後、すぐに日常生活を送ることが可能です。

リノベーションの作業には、町内にある昴学園高校の生徒も参加。
床や天井の解体・張り替え等の作業を『AWAプロジェクト』メンバーと共に行いました。

『AWAプロジェクト』のみなさん、そして昴学園高校の生徒の協力によって、見違えるような家になった『お試し住宅』。
生活用品が完備され、1ヶ月の利用料金は光熱費込みで5万円。
こちらの住宅はすでに予約が入っているそうです。
現在は募集をしていないそうですが、『お試し住宅』が増えれば、さらなる受け入れも可能になるかもしれません。

 

こちらの建物は、『AWAプロジェクト』の拠点となる『AWAらぼ』の向かいにある建物。
実は『AWAらぼ』の建物である郵便局の、さらに前の郵便局です。
屋根も落ち、床も抜けていますが、『空き家は町の財産』という理念に基づいて、ここを修復したいと考えています。

 

「当時の郵便局といえば、コミュニティの場でもあったと思うんです。
そういう場所として、残す価値はあると思っています。
ただ、状態が悪すぎるので、床の抜けた場所など使えない部分は切り取ってしまおうと思ってるところです。
『家をトリミングする』という発送はあまりないかもしれませんが、実際にはできるんですよ。
再生できたということを見てもらうだけでも希望につながると思います。
こんなこともできるよ、というのを一つでも見える状態になってると全然違うと思うので、そうなったら嬉しいですね」

と、稲葉さん。

『AWAプロジェクト』の取り組みに関心のある方、大台町の空き家・移住のご相談は『大台町 空き家・移住相談窓口 AWAサポートデスク』へご連絡を!
【TEL】080-2489-8106